労働保険事務組合は、徳島県内の農業者を対象とした労災保険特別加入の窓口です。

　農作業事故と労災保険の特別加入制度　　　　　　　　　　

　　　産業人口10万人あたりの事故死者数
　
　　　　　※農林水産省（農作業事故調査）のとりまとめ結果から編集したもの

　農作業中にトラクターなどの大型機械を使った事故で死亡する人の割合が増加しています。
　農水省の資料によると、平成28年も農作業事故で亡くなった人は312人で、統計を取り始めた昭和４６年以降、毎年350人前後で推移していますが、母数となる農業人口が減少を続けているため１０万人当たりの事故死者数は16.2人にまで上昇し、全産業の平均（1.4人）の11倍と高い状況にあります。高所作業など危険と隣り合わせの仕事が多い建設業（6.0人）と比べても2.7倍以上と突出しているなど他産業に比べて労災事故の発生による経営リスクが高く、農業分野は危険な業種だと指摘する人もいます。




�@　農作業事故は、いつ何時起こるかわかりません。重大事故である死亡事故の背後には、手足の切断等が計り知れないほどおきています。また、これら事故の背景にある「ヒヤリ・ハット」の経験は誰にもあることです。万全の注意を払って農作業を行うことは当然ですが、万が一に備えて労災保険には加入すべきです。

�A　最近、農業分野では経営の多角化や規模拡大に伴って労働力を雇用する農業者が増えてきました。しかし、労働力を雇用した場合、使用者である事業主は常に安全配慮義務（安全で健康的に快適に働かせる義務）を負うことになります。万が一、雇用した労働者に死傷事故が起こった場合、労働者を雇用した事業主に補償責任が生じます。そこで、雇用した労働者を労災保険に加入させることで、事業主としての補償責任を果たしておくことが必要です。
　常時雇用はもちろんですが、パートタイマーやアルバイトでも人を雇用した場合は、農作業中の事故に備えて労災保険に加入しておくことは最低の義務です。

�B　労働基準法では、アルバイトや短期雇用者を含む雇用労働者（「外国人農業技能実習生」も含む）に業務上の事由等による災害が発生した場合は、使用者である事業主に補償義務が生じる旨を定めています。労災保険は、この義務を事業主に代わって国が肩代わりするものです。

�C　このように、労災保険は、雇用労働者の業務上の事由等による負傷・疾病・障害・死亡等などの労働災害に対して保険給付を行う制度で、農林水産の事業の一部を除き、法人・個人問わず労働者を一人でも雇っている事業所は、当然適用事業所として労災保険に当然加入しなければなりません。

�D　一方、農林水産の事業のうち、常時、雇用労働者数が５人未満の個人経営の事業所にあっては、暫定任意適用事業所として労災保険に任意加入する道が拓かれています。

�E　加えて、雇用労働者以外の方であっても、農作業の実態や災害の発生状況などからみて、労働災害にあう危険性は通常と変わらないなど、雇用労働者に準じて保護する必要があると認められる経営者やその家族に対して一定の要件のもとに労災保険への任意加入を認めているのが、労災保険の特別加入制度です。

�F　また、農業経営者が特別加入することで、その事業所は当然適用事業所となり、業務災害等があった場合は、雇用した労働者は労災保険が当然に適用されることになります。

　特別加入の取扱窓口　

　
○県内ＪＡのお取り次ぎ窓口

　�@ＪＡ徳島市　　　　�AＪＡ東とくしま
　�BＪＡあなん　　　　�CＪＡかいふ
　�DＪＡ板野郡　　　　�EＪＡ徳島北
　�FＪＡ大津・松茂　　�GＪＡ市場町
　�HＪＡ麻植郡　　　　�IＪＡ美馬
　�JＪＡ阿波みよし　　�KＪＡ名西郡
　�LＪＡ阿波町

※上記以外のＪＡ組合員等が特別加入する場合は労働保険事務組合が直轄で取り扱います。


○直轄の窓口（労働保険事務組合、特別加入団体）
　〒770−0011　徳島市北佐古一番町5番12号　
　　　　　　　　徳島県ＪＡ会館 8階（徳島県農業会議 事務局内）
　　　　　　　　徳島県農業機械等安全推進協議会　労働保険事務組合（特別加入団体）
　　　　　　　　ＴＥＬ（088）678-5611　　ＦＡＸ（088）678-5664