女性農業委員インタビュー

野上 功子さん(67) 吉野川市農業委員

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「地元の小学校とは、娘が入学してから30年間、各種イベントでお付き合いしております。しかし、あと4年でその小学校も廃校になるので寂しい限りです」と語るのは吉野川市農業委員(3期目)の野上功子さん。
 野上さんは、人参、野沢菜等の野菜を6㌶と、水稲4㌶を栽培する専業農家だ。現在、夫と息子夫婦、パート従業員4名で切り盛りし、経営の法人化も視野に入れている。
 そんな野上さんの活動で目を惹くは、長年に渡る食農教育だ。地元の幼稚園や小学校では、野上さんのほ場で、さつまいもや野菜の収穫体験が行事となっている。また、卒業式には、前日の昼から夜中までかけて作った赤飯を配るなど子供への思いやりが深い。
「お世話になった娘の先生だった人が、今では校長先生になられて、どうにも長い付き合いになりました。多くの子供達が体験をきっかけに少しでも農業への興味を持って頂けたら」と笑顔で語る。
 農業委員としては農業者年金の加入推進部長を務め、11月には、戸別訪問を行い、加入を促した。また、徳島県女性農業委員協議会活動でもその働きには目を見張る。多忙なスケジュールの中、研修会には必ず参加し、昨年行われた農業者婚活バスツアーでも、食材提供等を協力し、ツアーの成功に貢献した。今後は農業の6次産業化にも舵を取り、2等品の農産物でも売れるような仕組み作りを検討していくという。「良いモノは誰でも売ることが出来ますからね。いかに売れない物を売れるようにしていくか。それが今後の農業を変えることになると思います」と語った。
 平成28年度に徳島県女性農業委員協議会の監事に選任され、その働きに期待が寄せられている。食農教育で培った経験を存分に発揮頂きたい。
 次回のインタビューは阿南市農業委員の井出敬子さんを予定。