「今年度の農地パトロールを終えたのですが、遊休農地が増えていました。自分よりも背丈の高い草が生えているのを見ると本当に心が痛みます」と語るのは阿南市農業委員(2期目)の井出敬子さん。
井出さんは、1㌶の農地でコシヒカリを栽培する専業農家で、地域で推薦されて農業委員となりました。
昨年は、遊休農地30㌃と遊休農地予備軍2.5㌶を農業法人に斡旋しました。また、農地中間管理機構が行う農地集積事業について、土地所有者の説得に四苦八苦しながら、10㌶のうち8㌶まで集積の目処を立てました。そんな活動実績が認められ、今年9月からは農地部長に選任されところです。「農業委員は男性がするものと思っていたので、まさか自分がこのようなポストを任されるとは夢にも思いませんでした。会長の期待に応えられるように頑張って行きたい」と熱意を語りました。
そんな井出さんが今後行いたい活動は、農福連携の取り組みです。遊休農地を活用して認知症が始まったお年寄りに農業を体験して貰い、元気を出して欲しいと願っています。自分だけの力ではできないが、農業委員会女性協議会が行う食育事業、後継者対策事業など、これまでの活動通じて協力してできるのではと考えています。また、井出さんは、全国農業新聞の普及推進活動にも積極的に取り組み、昨年から一人で10部普及したそうです。
「最近、市の図書館に全国農業新聞を置いて頂きました。図書館には色んな新聞がありますが意外と農業関係の新聞が置いていないことに気づいたんです。一般の方に農業委員会の取り組みや農業への関心を少しでも増やすことが出来れば」とその思いを語ってくれました。農地の斡旋活動は、一朝一夕には進まないことも多いが、井出委員さん一層の活躍を祈念しています。
女性農業委員インタビュー